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このニュースサイトは、山梨県市川三郷町営温泉つむぎの湯が発信しています。米国の有名地方紙「The New York Times」とは一切関係ありませんが、ネーミングの語呂と入浴施設であることからタイトルを決めました。 英語版はこちらから…。



温かさや涼しさを共有することによる「省エネ」


−日本人の生活様式の再構築−



日本の今までの状況

the Great East Japan Earthquake
 平成23年3月11日に発生した東日本大震災以降、日本のエネルギー事情はかつてない状況となっています。東日本を襲った津波と地震による被害は甚大であり、この災害による死者は2万人を超えることとなってしまいました。
 そして、福島の原子力発電所の停止事故の影響により、首都圏を中心にした電力不足が特に深刻なものとなっています。さらに、福島の原子力発電所から国内に拡散された放射能は、健康被害・農産物、生態系への影響など、未解決の問題を残すこととなったのです。
 このような事態となってから、日本人は、原子力発電所の存在が極めて危険なものであることをようやく認識しました。日本は特に地震の多い国であるから深刻です。
 これにより、日本国内にある原子力による発電は大きく抑制されることとなりました。
 しかし、今まで原子力発電に頼ってきた日本の社会は、電気などのエネルギー源の不足状態に陥ったのです。
 さらに、福島の原子力発電所の事故は、地震の脅威以上に、原子力発電というものの危険性と脆弱性を世界中に知らしめることになってしまいました。これは、「広島(ヒロシマ)」や「長崎(ナガサキ)」に匹敵する原子力に起因した悲惨な歴史の一つなのです。
 今や「チェルノブイリ」の原子力発電所の事故の域を超え、「福島(フクシマ)」とは、世界に原子力と放射能の脅威を象徴する地名なのです。



なかなか普及しない代替エネルギー政策

nuclear power plant accident in Fukushima
 東日本大震災から、もうすぐ2年が経過する現在でも、原子力に代わるべき再生可能エネルギーの国内での普及は、ほとんど進んでいません。
 その過渡期の間、輸入による化石燃料の活用による火力発電・水力発電に頼らざるを得ません。また、その発電量の不足により、日本国民や日本企業は節電を強いられ、不便な生活をしています。もちろん、電気のコストも上がり、国民生活は窮地にたたされています。
 今のところ、日本の電力問題は、「原子力発電所の稼動の賛否」を軸として、「安全性」と「安定供給」を天秤にかけた状態での議論をしている段階なのです。



日本の初期の節電の取り組み

 震災直後の段階での日本の節電方法は、暑さ・寒さ・不便を我慢することが主流でした。それは、エアコンの設定温度の調整、照明の数や時間の抑制、労働時間の短縮など、極めて忍耐的なものでした。
 しかし、これらは、夏の熱中症、冬の凍死など生命にかかわる健康被害を誘発する結果となりました。また、過度な節電は、国内企業の生産活動を停滞させ、日本の経済を低迷させることにもなってしまったのです。
 初期の対策としての緊急対策としては、必ずしも誤りではありません。しかし、これが継続することにより日本国が危機的な状況となる可能性があります。


一箇所に集まることによる省エネ

Campaign of Power-saving Assistance
 平成24年6月、新たなる節電のアイデアが生まれ、その活動がスタートしました。  多摩美術大学デザイン学科の堀内正弘教授と学生たちにより発案された、そのアイデアは、「クールシェア」と命名されました。  「クールシェア」とは、涼しさを共有するという意味であり、一箇所の涼しい場所に人々を集めることにより、効率よい省エネを実行しようというものです。エネルギーの共有化を基礎としてています。
 彼らの取り組みは同年7月に埼玉県熊谷市にて本格化しました。「クールシェア」は自治体、NPO法人、商業施設など、数多くの団体や市民の協力を得て大規模な取り組みとして実施されました。さらに、この取り組みは、環境省でも夏の省エネ事業として推奨することにもなりました。
 ところで、「クールシェア」に先駆けて、平成23年7月から同様な事業を実施し続けている温泉施設があります。山梨県の市川三郷町営温泉「つむぎの湯」です。ここは、地域の人々が数多く集まることによる節電の場となっています。
 ここで実施している事業は「節電・外出支援キャンペーン」という名称で、「家の電気を消して来館されれば、入浴料金の割り引きサービスが受けられます」というものです。つむぎの湯の保坂秀樹支配人は、NHK(日本放送協会)の取材に対し、次のように語っています。「施設の冷暖房や照明に消費する電力は、お客さんが1人でも100人でも同じである。」…と。つまり、人々が家で過ごすより、公共施設等を活用して多くの時間を過ごした方が、トータル電力消費は少なくなると言う意味となります。
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 この例は、「クールシェア」の基本的な考え方であり、また後述する「ウォームシェア」へも継承される理念でもあります。
 その後、「クールシェア」の本格スタートと合わせ、つむぎの湯の「節電・外出支援キャンペーン」も、これに賛同する形をとりました。
 そして、来たるべき平成24年年11月、環境省が、「クールシェア」の実績をもとに、冬の省エネ事業として、ひとつの国家プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトこそ「ウォームシェア」です。「クールシェア」の理念をベースとして、「暖かさの共有」という意味で実施されています。今や「クールシェア」以上に全国各地への広がりを見せています。
 さらに、全国各地で行われていた、この類の取り組みも、「ウォームシェア」というプロジェクトのひとつとして共有されることとなりました。




暖の共有・涼の共有は単なる省エネだけではない

TSUMUGI-PUBLIC-BATH DAY SPA - Customers in  break room -
 「クールシェア」、「ウォームシェア」、「節電・外出支援キャンペーン」などなど…。これらの活動は今までの「我慢する節電」から「楽しく人々の交流のある節電」への移行です。
 「つむぎの湯」での「節電・外出支援キャンペーン」の例をあげます。
 もちろん、このサービスは、来館された方々の各家庭の節電を支援することを主目的としています。ところが、人々に外出の機会を与えることにより、まったく別の効果も現れました。
 その効果とは、来館された人々の間での自然と発生する交流です。このキャンペーンは、人と人との交流が疎遠となっていることを解決する糸口となったのです。これは、日本民族が本来持っている「和」の精神を再燃させることにもなるのです。
 また、この種のキャンペーンにより、「外出を促進することによる経済効果」も期待されています。外出することにより、少なからずお金も流通するはずですから…。東日本大震災以降、低迷した日本の景気に活力を与えることにもなります。
 注目すべき点は、省エネ事業が、これらの別の社会的効果となっていることです。


国民運動としての広がり

Animation
 環境省では「クールシェア」「ウォームシェア」を国民運動としてのライフスタイルとすることを啓蒙しています。これは、単発的なキャンペーンではなく、長期的な視野に立ったプロジェクトです。
 再生可能エネルギーが日本全土に普及するまでの間、日本人のライフスタイルに省エネを浸透させようという取り組みです。
 また、この取り組みこそ、全世界の人々が日本に学ぶべきことかもしれません。限りある資源を有効活用することこそ、代替エネルギーではないでしょうか。




編集後記

TSUMUGI-PUBLIC-BATH DAY SPA - Customers in  bath room -
 上記の取り組みは、けして奇抜な取り組みではありません。実は、物資や資源の少ない日本人は、昔から、生活の知恵として、極めて自然に行っていたことなのです。
 寒い時には家族が1箇所の「こたつ」や「いろり」に集まり暖をとったり、暑ければ川で水浴び、木陰で涼むなど…。その中には何かしら人と人との交流も生れていました。便利になった現代では、日本人はそれらの知恵を忘れているだけなのです。
 海外の方々からすると、日本人は本来は「もったいない」や「和」の心を大切にする民族であると思われているはずです。ところが、ここで、あえて、それを啓蒙するような、この取り組みが行われていること自体が、滑稽に見えるかもしれません。
 これは、日本に「侍」や「忍者」が、今では存在しないことと同様なのです。「世界の人々が日本人に学ぶべきこと」と前述いたしましたが、日本人こそ、この精神を再認識すべきことだと思います。
 また、この取り組みの重要な部分としては、個人個人の考え方と行動様式に基づき、無理をせず、普段の生活や仕事の中で実践すべことだと思います。省エネ事業は国民ひとりひとりが自分の生活や職業の中でのアイデアを活用し地道に実践すべきものでしょう。

 この情報を配信するにあたり、英訳経験に乏しい私にとって、英語圏の皆様に理解していただけるどうか心配です。実は、私自身は、英訳の経験どころか、英会話、英読の習慣もまったくありません。
 しかしながら、私は有能な翻訳家「Google翻訳サービス」の力を借りて、試行錯誤のうえ文章を完成させることができました。Googleの優れた技術とサービスには心より感謝いたします。
 さらに、私は、このような技術とサービスも、エネルギーの共有化と同様な観点から、言葉という壁を越えて世界を共有する方法のひとつであることを感じました。
 今回は、世界中に日本の危機に対する地道な活動が報告できれば幸いです。

編集者‐山梨県市川三郷町営温泉「つむぎの湯」支配人 保坂 秀樹




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