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このニュースサイトは、山梨県市川三郷町営温泉つむぎの湯が発信しています。米国の有名地方紙「The New York Times」とは一切関係ありませんが、ネーミングの語呂と入浴施設であることからタイトルを決めました。 英語版はこちらから…。



体内の自家発電機能をフル稼動せよ!


★★★ ウォームシェア−燃焼系 ★★★



省エネ事業と市川三郷町(つむぎの湯・ニードスポーツセンター)

つむぎの湯−山梨県市川三郷町
 山梨県の中西部に位置する市川三郷町。人口1万7,000人足らずの小さな町です。
 その中でも最南部にある町営温泉「つむぎの湯」では、震災後、平成23年7月よりスタートした「節電・外出支援キャンペーン」が環境省の推奨するクールシェア、ウォームシェアの趣旨を遂行している施設として注目を集めてきました。
 数多くの地域住民の家庭の省エネを支援し、交流スペースとしても大きな役割を担ったとも言われています。
 ここでは、この施設での取り組み、そして、同じ地域のスポーツジムとの連携事業としての取り組みを紹介していきます。

ウォームシェアとクールシェア
 まず、はじめに「クールシェア、ウォームシェア」とは何か?について、簡単に触れておきます。
 どちらも、基本的には、個々で使用していたエアコン等の使用を控え、一箇所に集まり、電気・燃料等のエネルギーを共有し、省エネ効果を高めようという取り組みです。
 家庭では、家族ひとりひとりが別々の部屋で照明・エアコンなどを使うのをやめ、リビングなど家族でいっしょに使うことを…。
 さらに、積極的な外出の機会をつくり、冷房・暖房の効いた施設や店舗で過ごす…という日常生活上の行動様式を促す取り組みです。涼しさを共有するという意味で「夏はクールシェア」、また、暖かさを共有するという意味で「冬はウォームシェア」となります。

ニードスポーツセンター(山梨県市川三郷町)
 さて、今回は特にウォームシェアについて、この温泉施設が中心となり、ウォームシェアを強化した取り組みについて紹介していきます。
 「みんなで体を動かして温まろう!」をテーマとした今回の事業は「ウォームシェア燃焼系」と名づけられました。
 これは、普段スポーツや運動されている方々は実感されていると思いますが、「健康づくり」のみならず、「自分で体を温める」ということが、結果的に冬の省エネ効果となるはずです。
 運動による体温の上昇は、体内で起きる自家発電に例えることができます。運動中、運動後の暖房の使用量が大きく抑えられることは言うまでもないことです。
 すでに「体を動かして温まる」ことは、ウォームシェアの推奨項目のひとつにもなっており、平成24年には、環境省が啓発していることでもあるのです。

 今回「つむぎの湯」では、このアクションを実際に来館者や地域の方々に体験してもらおうと考えました。
 同じ公共施設であるフィットネスジム「ニードスポーツセンター」とも連携実施した数多くの温まるイベントやサービスについて紹介していきます。


運動機器によるトレーニング (ニードスポーツセンター)

運動機器によるトレーニング (ニードスポーツセンター)
 ここ町営のフィットネスジム「ニードスポーツセンター」では、老若男女を問わず幅広い年代層に日々活用されています。
 専属トレーナーによる運動指導により、個人個人の体力に合ったトレーニングを実践しています。
 こここそ、ウォームシェア燃焼系に相応しい場所です。体を動かすことにより、体温を上昇させ温まります。




新春もちつき体験 (つむぎの湯)

新春もちつき体験 (つむぎの湯)
 新年の恒例行事として、つむぎの湯にて毎年行なわれている「もちつき体験」。
 昔ながらの杵と臼でつく、このイベントは予想以上に体力を使います。冬でも10回程度つくだけでも、十分に温まります。連続で30回以上つくと、もう汗が出てきます。



紙ヒコーキ創作飛行大会 (つむぎの湯)

紙ヒコーキ創作飛行大会 (つむぎの湯)
 つむぎの湯エントランス前の芝生広場で開催された「紙ヒコーキ創作飛行大会」。的となる景品をめがけて、自分で作った紙ヒコーキを飛ばし、景品枠内に着地できたら景品プレゼント…というゲーム型イベントです。
 これには、主催者側は、本番より練習をすることの方にウエイトを置いていました。
 本番まで30分という時間の中で「作り」「飛ばし」「走り」「拾う」「戻る」という、反復運動により体を温める効果を狙った催しでした。



歩行浴による水中運動 (つむぎの湯)

歩行浴による水中運動 (つむぎの湯)

 通常の浴槽とは別に温水プール型の浴槽を備えている「つむぎの湯」。この浴槽は水深1メートル20センチあり、胸まで浸かることができます。
 この中でストレッチなどを行いながら歩くことにより、心肺機能の向上と足腰などの関節に負荷をかけない筋トレができます。
 しっかり行なうことにより、サウナ以上の温まり効果があると言われています。




各種健康講座 (つむぎの湯) …ヨガ・健康体操

各種健康講座 (つむぎの湯) …ヨガ・健康体操
 また、ヨガ・ストレッチ教室をはじめとした各種健康講座を年間事業として定期的に開催しています。
 通常はストレッチなどによる柔軟性向上による健康増進や介護予防事業として行なっていますが、冬には、体を動かし温まることによる体温調整機能の活性化もテーマとしています。




みんなでラジオ体操 (ニードスポーツセンター)

みんなでラジオ体操 (ニードスポーツセンター)
 一方、ニードスポーツセンターでは、10時開館の際の常連利用者を対象として「ラジオ体操」を実施しました。
 これは、トレーニング前のウォーミングアップを兼ねた取り組みですが、これだけでも、かなりの運動となります。日本人にとって誰もが経験したことがあるほど、なじみ深い体操であり、基本的動作もしっかり組み込まれている国民的体操です。
 ところが、日常生活の中では、なかなか健康づくりには、活用されていないというのが実態のようです。
 ここでは、ウォームシェアの取り組みのひとつとして活用をはじめました。これは、各種メディアから注目を集めるほど意外な取り組みだったのです。

 さらに、驚いたことに、この「ラジオ体操で温まろう」という試みが、他の地域自治会の活動へと波及をはじめました。
 ウォームシェア燃焼系の広がりの第一歩となる事例でもあります。




その他の燃焼系ウォームシェア

つむぎの湯館内のカラオケなどの活用促進も「温まるサービス−ウォームシェア燃焼系」として位置づけ、広く活用されました。



想定外の豪雪「雪かきでウォームシェア!」

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 さらに、この冬、想定外の災害が、この事業にとって追い風となりました。
 平成26年2月14日〜15日に山梨県を中心に関東地方を襲った未曾有の豪雪。平野部でも1mを超える積雪は、数多くの負傷者や住宅・物置などの損壊、壊滅的とも言える農業被害など、大きなダメージを残すこととなってしまった大災害。
 奇しくも、こんな状況の中、ウォームシェアとも言うべき活動が、各家庭や施設・店舗にて、極めて自然に行われました。これは、「雪かき」なのです。平成26年2月15日の午前には、降雪が止まり、各家庭、地域、施設等の周囲では、人力を主体とした「雪かき」が一斉に開始されました。
 その結果、家から外へ出られなかった14日と、「雪かき」による外の活動が主となった15日では、暖房や照明などが抑えられた分、管内の電力使用量は前日比で約2割減となりました。これこそ、驚くべき省エネ効果…。
 さらに、「雪かき」作業をご近所みんなで行うことによる地域内のスキンシップが生まれ、その後には、孤立住宅解消へ向けての地域ぐるみの「雪かき」ボランティアなど、皆が一丸となれた機会でもあったようです。
 結果論ですが「燃焼系ウォームシェア」は、省エネ、運動、地域コミュニケーションという3つの大きな効用を生み出すこととなりました。
 身も心も温まる。…というより、寒さを忘れさせる「熱い冬」の出来事となりました。


今後も省エネの努力と工夫が必要

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 さて、「体を動かして温まる」という試み…。実は、ウォームシェアとして推奨する以前にも、はるか昔から行なわれてきた方法なのです。
 そのベースとなるのは、江戸時代にまで起源が遡ると言われる、子供たちの遊び「おしくらまんじゅう」です。複数の子供たちが集まり、枠の中で押し合うゲーム。枠から押し出されたら負け…。という極めて単純なゲームですが、皆で押し合うことにより、とても温まります。
 遊びの中にも温まることを取り入れていた日本文化のひとつなのです。日本人は、十分な暖房機器など無い時代、自然発生的にエネルギーに変わる熱を体内で生成することを行なっていました。また、これは、寒い地方の人たちが、酒や鍋料理などにより、体の芯から温まろうとしていたのも類似したことなのかもしれません。

 化石燃料や原子力、また、それに変わる代替エネルギー、そして、その結果生成される電力…。これらは現代の私たちが生活を営むうえでは欠かすことはできないものとなっています。
 しかし、これらへ過剰な依存は地球環境を劣悪なものとし、最終的には公害・自然災害・健康被害など、私たち自らの身に返ってきます。便利さの代償として…。
 だからこそ、私たちは、地球上の生態系を崩さない努力のひとつとして、可能な限りの「省エネ」を実行していくべきなのです。
 エネルギーへの需要を下げることは、供給を下げます。つまり、過剰なエネルギーを生成する必要がなくなるということです。結果として「省エネ」努力も代替エネルギーのひとつとなりうるのです。
 科学の知識や技術、政治力など無い私たちにできる努力は「省エネ」しかありえません。
 今回、紹介した取り組みは、ほんの一例にすぎません。もっともっとシンプルでベストな方法論が見つかるかもしれません。さあ、あなたも自分でできる最善の方法を考え、地球の今と将来のために行動しましょう!



編集者‐山梨県市川三郷町営温泉「つむぎの湯」支配人 保坂 秀樹




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